交差点で右折する車にぶつかる事故は多発

バイク事故の中でも特に多発しやすい事故の一つに、右直事故があります。
これは交差点で起こる事故で、直進するバイクと、右折しようとする自動車との衝突事故です。
多くの場合には、右折する自動車からバイクが見えないことが原因で起こります。
このタイプの事故では、バイク側のダメージが大きくなりやすい傾向があります。

右直事故は、必ずしも交差点内で起こるとは限りません。
右折してガソリンスタンドや駐車場に入ろうとしている自動車に、直進してきたバイクが衝突する事故も起こりやすいです。
見通しが良く、どうしてこんな場所で事故が起こるのか理解しづらいような場所でも、右直事故は起こります。

その理由は、バイクは自動車よりも車体が小さく、対向車から見えづらいからです。
特に夜間だと、ヘッドライトの光が1つしかないバイクは対向車から見えにくいだけでなく、速度や距離も感覚で把握しづらくなってしまいます。
また右折しようとする自動車にとっては、対向車のヘッドライトが眩しく、そのすぐ隣を走り抜けるバイクに気づかないことも多いのです。

ライダーにとっても、同じ方向に向かって走行する自動車が障害となり、右折しようとしている車の存在が見えないケースは多いものです。
お互いに見えないために速度が出ている状態で衝突するため、ダメージは大きくなりやすいのです。

存在をアピールすることが大事

バイクと自動車の接触事故では、多くの場合にバイク側が大きなダメージを受けます。
自動車は金属の壁が衝撃を緩和してくれますが、バイクでは衝突によってライダーは体を投げ出され、ダメージを体で直接受けてしまいます。
自動車側のドライバーが軽傷もしくは無傷の場合でも、ライダーは大けがをしたり、最悪の場合には死亡事故となってしまう可能性もあるでしょう。

こうした右直事故を防ぐためには、ライダーはどんな点に気を付けたら良いのでしょうか。
1つ目にできることは、できるだけ自動車の陰に入らないようにするという点です。
特に大型車の陰に入ってしまうと、対向車からバイクの姿は見えません。
その状態で交差点に進入すると、右直事故が起こりやすい状況を作り出してしまいます。

ライダーが道路を走行する際には、できるだけ前後左右が見通せる状況を維持する必要があるでしょう。
交差点に進入する際には、右折したい対向車が出てくるかもしれないと念頭に入れるだけでも事故を回避できる確率は高まります。

2つ目にできることは、自身の存在をアピールするという点です。
例えば、交差点の近くでは中央ラインのそばを走るなどして、対向車から自身が見えるようなポジション取りをするようにしましょう。
夜間の走行では、昼間よりもさらにライダーは対向車から見えづらくなってしまいます。
そのため反射テープや反射機能が付いたライダーズスーツを着用したり、暗い場所では光る蛍光色のヘルメットやスーツを着用するなど、周囲から見えやすい環境づくりをするのも効果的です。