特徴について
ヤマハはこれまでYZFシリーズなど、優れた走行性能や強力エンジンを併せ持つヒット商品を世に送り出してきました。
どの機種もヤマハが総力をあげて開発してきた、魅力的なバイクばかりです。
今でもファンは多く熱い支持を集めています。
しかし時代の並みには逆らえず、強まる健康志向やエコへ関心もあって、特に排ガス規制は年々厳しくなっている原状です。
ついに国内生産にピリオドをうち、より安い経費で生産ができる海外へ拠点を移す方向転換をはかりました。
その結果海外工場から逆輸入をする形で生まれたのが、MTシリーズです。
MTシリーズにはYZFシリーズで培った技術が余すことなく導入されています。
これまでにもMT-25やMT-3、あるいはMT-07やMT-09などの人気種がリリースされていますが、MT-10は従来のモデルのさらに先をゆく次世代機種とも言えるモデルです。
省エネを実現するLEDは省電力ながら視認性は優秀です。
切り替え自在の走行モード切り替えシステムの導入、より安全性が強化されているクラッチ機能や、クルーズコントロールシステムなど、街乗りでも高速道路でも快適に運転できる機能を多種多様搭載しています。
特に4速から6速のギアで50km/hからチェンジした際に、より最もその優秀さに気づくはずです。
兄弟車と比較しても使い勝手の良さを再確認できます。
前後のサスペンションはさらに高機能です。
まずは試乗してみて乗り心地を確認してみる事をおすすめします。
MT-10SPはさらにパワーアップされていますが、MT-10だけでもMTシリーズの醍醐味を体験可能です。
性能
MT-10の乗り心地を問うなら、サスペンションを無視できません。
初期設定では若干固めに調節されているので、最低レベルでセッティングすると乗り心地はぐんと良くなります。
底付きもしません。
シート高が825mmなので短身だと足付きが若干悪くなります。
高いと想ったらプリロード調整すれば乗り心地が快適です。
MT-10は走りを楽しみたい人にはうってつけの装備を、贅沢なほどに搭載されていますが、ストリート走行も快適さが抜群にあります。
ストリートが主になるなら、プリロード設定でコントロールを調節するのがおすすめです。
乗り心地の良さは段差が激しい道路や砂利道が多い公道で、本領発揮します。
MT-10はYZFシリーズのエンジンを基に設計されているとはいうものの、どちららかといえば街乗りに標準をあわせているので、エンジンの最大出力は118kWすなわち160PS/11,500r/minと、やや抑え気味です。
もし走りに物足りないシーンに遭遇してもパワーモードを簡単に変更できるので、使いやすさを感じさせます。
ややクラッチ操作に不安定さを感じますが、公道を快適に走行したい時には、おすすめです。